2021ナラ枯対策方法 (講習資料)
公開日:2021年10月17日 最終更新日:2022年07月14日
タイトル | 2021年度版 ナラ枯防止対策方法 (講習資料) |
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詳細
この栗原神社御神木「シラカシ」が昨年10月中旬に初めてカシノナガノキクイムシに穿入され、またたく間に3か所、4ヶ所とフラスが増えたたことが確認された。 |
昨年座間市内でナラ・カシ・シイ類238本で被害を確認、ナラ枯感染拡大期は3年程度とされており、21年度も継続した対策が必要とされている。 |
谷戸山公園のナラ枯(写真中央)。 |
カシナガは体長は4~5mmの黒っぽい円柱形のカブトムシの仲間です。キクイムシというので木を食うと思われるでしょうが、木を食っているのではなく、木をかじって幹にあけた坑道の中にアンブロシア菌と呼ばれる共生菌(カビの仲間)をはやしてそれを餌として幼虫が育ちます。 |
枯死したナラの木 1 本には平均 1000 頭程度のカシナガの成虫が生息していると言われ、翌年にはその数十倍のカシナガが再び成虫となり飛び立つと言われています。このため繁殖に適した木が豊富にある場合カシナガの密度は爆発的に増え、ナラ枯れの被害も爆発的に増えることが予想されます。 |
ナラ枯被害増加原因 |
1本のなら枯を放置すれば2年目は約10本のナラ枯れが発生すると言います。一本のナラ枯れを10本にしないため「枯らさない」をテーマとして「防御法」講習を実施致ます。 |
卵からかえった幼虫は壁面で生育したアンブロシア菌を食べながら成長し、なんと幼虫がさらに孔を掘り進みながら坑道を伸ばしていくのです。その掘った木屑が木の周りの地際に多量に降り積もります。やがて幼虫は垂直方向に長さ1cm程の部屋を作りそこで蛹になります。こうして大部分が冬を越してから次の春に成虫になりまた初夏に脱出飛翔を繰り返します。 |
なら枯対策は、表の項目から、林に適した方策を選び、実施することが重要です |
この注入方法は、注入器のレンタル等無いため、注入作業は業者さんにお願いすることになります。 |
ビニールシート法は、重要な地際部分が被覆されていない。あるいは幹との間に隙間があるなどの場合防御効果が無くなります。 |
枯死木「くん蒸作業」はカシナガ駆除に適していますが、急傾斜地等では危険が伴うため推奨できません。 |
根株のくん蒸・・・この作業は枯死木伐採作業業者さんに、お任せすることをお勧め致します。 |
急傾斜地、やぶ地でも対策可能なのが、このスミチオン+カシナガブロック法です。 |
根際はカシナガが最も多く存在する為、対策効果を増すには、枝、草等を除去し、根を出し丁寧に処理することが必要です。 |
根部は熊手で大きな枝、草等除去後ほうき又はエアーブローを行う。 |
民営林の場合、このような急傾斜地、やぶ地が多いが、スミチオン+カシナガブロック法で作業ができることが立証された。 |
スミチオン噴霧後、幹肌が乾燥したら、カシナガブロックを噴霧する。これにより、幹の地肌にゴム上の膜をつくり、カシナガの侵入、飛び出しを防ぐ。 |
幹に対して噴霧角度を90度とし、噴霧を長く中断する場合、粘着剤でノズル等が詰まるトラブルを防止するため、ノズル等を水洗浄しなければならない。 |
カシナガブロック噴霧前はツマヨウジの太い個所まで挿入できる。 |
カシナガブロック噴霧後の品質確認はツマヨウジの先端が挿入できない場合良好と判断。 |
カシナガブロックの表面は粘着性があり、虫が多数張り付いている(カシナガかも)。 |
ナラ枯が発生した付近の土壌に、猛毒のカエンタケが生えることがあります。触るだけで障害が残りますので特に子供さんには注意を促してください。 |
カシナガキクイムシの明けた約2mmの孔から出る樹液を食べにきたスズメバチ。 スズメバチは集団で人を襲い毒液を飛ばし、何度もさします。 特に10月~11月のナラ枯時期は異常に増えますので注意が必要です。 |
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