座間市民活動サポートセンター ざまっと座間安全・安心推進会活動報告防犯・防災2021ナラ枯対策方法 (講習資料)

2021ナラ枯対策方法 (講習資料)

公開日:2021年10月17日 最終更新日:2022年07月14日

タイトル 2021年度版 ナラ枯防止対策方法 (講習資料)

詳細

 この栗原神社御神木「シラカシ」が昨年10月中旬に初めてカシノナガノキクイムシに穿入され、またたく間に3か所、4ヶ所とフラスが増えたたことが確認された。
 直ぐに大矢総代表にご連絡し氏子さんが集まり昨年10月28日にナラ枯対策会議を開き、その週の31日には対策が実施され、その素早い行動は驚きだった(写真中央)。
  これが座間市では初めての民間によるナラ枯対策と思われ、氏子さんでもあり講習に参加して頂いております大木正様はその場で自己保有林の調査を計画、民有林では初めてとなるナラ枯対策を今年2月10日に実施した。
 その手法が講習に生かさていいることをご報告致します。 

昨年座間市内でナラ・カシ・シイ類238本で被害を確認、ナラ枯感染拡大期は3年程度とされており、21年度も継続した対策が必要とされている。

谷戸山公園のナラ枯(写真中央)。

カシナガは体長は4~5mmの黒っぽい円柱形のカブトムシの仲間です。キクイムシというので木を食うと思われるでしょうが、木を食っているのではなく、木をかじって幹にあけた坑道の中にアンブロシア菌と呼ばれる共生菌(カビの仲間)をはやしてそれを餌として幼虫が育ちます。

 ナラ枯れで木が枯れるのは,菌に感染した部分では木の細胞は死に、材辺材部は褐色に変色する。
変色した木部組織は傷害心材とも呼ばれ、その部分では樹液は上昇できない。
菌により樹液の流動が停止することで水分の供給が絶たれることが原因で枯れが発生する。従って,近年の夏の異常な高温と少雨は,ナラ枯れの被害を助長していると考えられます。

枯死したナラの木 1 本には平均 1000 頭程度のカシナガの成虫が生息していると言われ、翌年にはその数十倍のカシナガが再び成虫となり飛び立つと言われています。このため繁殖に適した木が豊富にある場合カシナガの密度は爆発的に増え、ナラ枯れの被害も爆発的に増えることが予想されます。

ナラ枯被害増加原因
「人々の生活が壊した森のサイクル」 昭和30年以前の人々の生活は森と大きく関わり、森の恩恵で生活できた。 その当時、食べて行く為の燃料はナラの木を利用し、火力の強い「薪」や「炭」「練炭」だった。 人々は燃料にするため樹齢の高く太い「ナラの木」を伐採しそれを薪にして販売し、又は自分の家の燃料や暖房に用いていた。  人々は採算が良く大きな太い木を選び、森は若木が増えることで、良い環境サイクルを作っていた。ところが昭和30年以降になるとプロパンや都市ガスと人々の生活環境が大きく変わると、森に関心がなくなり「ナラ樹」の利用サイクルが停止し伐採されずに残り、60 ~70 年生といった大径木がたくさん増えカシナガの餌食となった。ナラ枯れは山と人の暮らしが切り離されたことを象徴する現象とも言える。

1本のなら枯を放置すれば2年目は約10本のナラ枯れが発生すると言います。一本のナラ枯れを10本にしないため「枯らさない」をテーマとして「防御法」講習を実施致ます。

卵からかえった幼虫は壁面で生育したアンブロシア菌を食べながら成長し、なんと幼虫がさらに孔を掘り進みながら坑道を伸ばしていくのです。その掘った木屑が木の周りの地際に多量に降り積もります。やがて幼虫は垂直方向に長さ1cm程の部屋を作りそこで蛹になります。こうして大部分が冬を越してから次の春に成虫になりまた初夏に脱出飛翔を繰り返します。

なら枯対策は、表の項目から、林に適した方策を選び、実施することが重要です
 一般的に急傾斜地、やぶ林の場合は1の4項を推奨致します。

この注入方法は、注入器のレンタル等無いため、注入作業は業者さんにお願いすることになります。
 座間市は枯死木以外、この幹注入法を用いております。
1穴あたり0.5ml
期間:4~6月、9月11月
効果;2年間

 ビニールシート法は、重要な地際部分が被覆されていない。あるいは幹との間に隙間があるなどの場合防御効果が無くなります。
 2mmのカシナガを閉じ込めるためには、隙間が生じないようしっかり、被覆する必要があります。

枯死木「くん蒸作業」はカシナガ駆除に適していますが、急傾斜地等では危険が伴うため推奨できません。

 根株のくん蒸・・・この作業は枯死木伐採作業業者さんに、お任せすることをお勧め致します。
❶.燻蒸剤が浸み込むように根株切り口にチェンソーで刻み傷を作ります。これは、くん蒸処理でも重要な工程です。
❷.シートの端を埋めておく溝を根株周りに掘っておきます。
そして、くん蒸用薬剤を上部に掛けたら速やかに密封する必要があるので、❸.かざしも側のシート端だけを先に土中へと埋めておきます。。
❹.くん蒸剤はヤシマNCSくん蒸剤、又はキルパー40、❺この薬剤を根株にかけて、ビニールシートで被い密封、木材の中に潜むカシノナガキクイムシを殺虫します。
❻.掛け終わったら、根株周囲のシート端を土の中に埋めて、速やかに密封します。
 密封して14日以上、 このまま放置しておきます、殺虫することで、この根株からは新たなカシナガの飛散が抑えられます。

急傾斜地、やぶ地でも対策可能なのが、このスミチオン+カシナガブロック法です。
 スミチオンは匂いが少なく環境に優しい為、住宅地等隣接している場合、推奨します。尚、作業はスミチオンを噴霧し”乾燥後”に、カシナガブロックを噴霧する事で効果が増します。
 尚、スミチオン+カシナガブロック法は岐阜県でも採用されております。

根際はカシナガが最も多く存在する為、対策効果を増すには、枝、草等を除去し、根を出し丁寧に処理することが必要です。
   

根部は熊手で大きな枝、草等除去後ほうき又はエアーブローを行う。

民営林の場合、このような急傾斜地、やぶ地が多いが、スミチオン+カシナガブロック法で作業ができることが立証された。

スミチオン噴霧後、幹肌が乾燥したら、カシナガブロックを噴霧する。これにより、幹の地肌にゴム上の膜をつくり、カシナガの侵入、飛び出しを防ぐ。

幹に対して噴霧角度を90度とし、噴霧を長く中断する場合、粘着剤でノズル等が詰まるトラブルを防止するため、ノズル等を水洗浄しなければならない。

カシナガブロック噴霧前はツマヨウジの太い個所まで挿入できる。

カシナガブロック噴霧後の品質確認はツマヨウジの先端が挿入できない場合良好と判断。

カシナガブロックの表面は粘着性があり、虫が多数張り付いている(カシナガかも)。

 ナラ枯が発生した付近の土壌に、猛毒のカエンタケが生えることがあります。触るだけで障害が残りますので特に子供さんには注意を促してください。
  発生は夏から秋頃のナラ枯が発生した木の付近ですが、まれにナラ枯の木からも直接出ます(右下)。

 カシナガキクイムシの明けた約2mmの孔から出る樹液を食べにきたスズメバチ。 スズメバチは集団で人を襲い毒液を飛ばし、何度もさします。 特に10月~11月のナラ枯時期は異常に増えますので注意が必要です。

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