座間市民活動サポートセンター ざまっとひまわりフォト活動報告文化・芸術ひまわりフォト 9月のネット例会(2021)

ひまわりフォト 9月のネット例会(2021)

公開日:2021年10月09日 最終更新日:2022年07月14日

タイトル ひまわりフォト 9月のネット例会(2021)

詳細

タイトル:妖艶
撮影場所:大和市 泉の森
撮影データ:ISO 320, F5.6, SS 1/550, 焦点距離 46mm, 露出補正 -1.3
ひと言:丁度「彼岸花」が満開でした。散歩道の片側斜面に咲いていて、幅が細く長い斜面で背面が林で「明るさ」や「さわやか」さ「広大」さを撮れませんでした。アップ写真で少しでも妖艶さが出ていればと。

講師コメント:撮影者の「ひと言」に明るさや、さわやかさが撮れなかったとの感想がありました。データを見ますと露出補正マイナス1.3となっています。望むイメージで仕上げるのでしたら、露出補正はマイナスではなく、むしろゼロからややプラス方向で撮影してみてはいかがでしょうか。今後このようなイメージした仕上がり希望の場合は、露出を変えて何カットも抑えて、どこら辺が適切なのかを体験してみると良いでしょう。

タイトル:静かな時間
撮影場所:谷戸山公園
撮影データ:ISO 320, F8.0, SS 1/100, 焦点距離 55mm, 露出補正 -1
ひと言:密を避けてご夫婦やお友達同士で静かな森の中を散歩している人を多く見かける。一日も早い収束を祈ってます。左側に人が座って右が空いてしまったのが気になったのですが、右の空きに木の影が有ったので、空きが埋まったのかなと思いました。

講師コメント:密を避けての散歩のひとときは今ならではのひとコマですね。露出補正をマイナスにして色乗りを深くし、シャドーを引き締めたことで静寂な雰囲気を創り出すことができました。ベンチの右側に手前の木を写し込み空間を埋めたのは良い配慮でした。

タイトル:やさしい一瞬(とき)
撮影場所:相模三川公園
撮影データ:ISO 200, F6.3, SS 1/640, 焦点距離 300mm, 露出補正 0.7
ひと言:コロナ禍と気象変調に見舞われた2021、ようやく秋の訪れです。公園の一角うす紫のコスモスがやさしく秋を迎えてくれました。こころ穏やかに魅入ると一頭の蝶がゆらゆら揺れる花弁に!“小さな秋”を感じた一瞬(とき)“でした。

講師コメント:コスモスとアゲハチョウですね。良い場面を抑える事が出来ました。色調が淡くおとぎの国に誘い込まれる思いがします。長玉で捉えていますので背景のボケが綺麗にでているところも快い仕上がりとなっています。大変すばらしい作品ですが、ただ一点申し上げると、コスモスと蝶をもう少し左に置くフレーミングにすると更に良くなると思われます。

タイトル:閑古鳥なく21年真夏
撮影場所:江ノ島
撮影データ:ISO 100, F9.0, SS 1/250, 焦点距離 mm, 露出補正 -0.7
ひと言:新型コロナ新規感染者数第5波の上昇が激しいことに刺激されていた。ああ-そうだ! 海の様子を見に行こう。作品の撮影日にあたる8月5日は、感染者数15212人(NHKまとめ)、この数値は第4波ピークの2倍強にあたること、第5波ピーク(実際は8月20日25868人NHKまとめ)が間もなくあることを思い、お天気も良かったこともあって決めたものです。この様な記録的ものでありますが、我々の取り扱う作品としてふさわしいものなのでしょうか。

講師コメント:ブルーが基調のため爽やかさ、清潔さを感じる湘南の夏景、富士の姿も入りフレーミングも良くまとめられている風景写真であると受け止めました。しかし、この作品でコロナに対する危機喚起のメッセージをしているのではないと思っています。社会情勢が不安の中ですが、ひとときの息抜きを求めての湘南の風景、との表現でよろしいのではないでしょうか。物事をどちらの方向から見るか、どの立場から見るかで表現や主張は違います。撮影者は今の時期にこの作品を撮ることの是非について苦慮していますが、自身で前述の方向性をしっかりと見極めて作品制作が出来ていればそれでよろしいと思います。

タイトル:稲刈は真剣勝負
撮影場所:座間市新田宿
撮影データ:ISO 100, F2.8, SS 1/1000, 焦点距離 140mm, 露出補正 0
ひと言:今年の稲刈りの季節には、勇気を出して稲刈りの方のアップ写真を撮りたいなと思っていました。幸いにもお天気が良く、稲刈り中の若い方に出会って、声をお掛けしたら許可を頂きました。稲を刈る流れの写真を何枚か撮りました。これはその中の1枚です。

講師コメント:珍しく働く人物を捉えた作品を見せていただきました。これも新しいジャンルに挑戦する意気込みと受け止め、大変結構なことと快く感じています。背景にボケを創り主題を引き立てているところなど手慣れたレンズワークと感心しました。ここで一点申し上げると、もう少し「動」のある瞬間を掴むことができると更に迫力が出ると思いますので、続けて頑張ってください。

タイトル:家族
撮影場所:谷戸山公園
撮影データ:ISO 400, F5.6, SS 1/200, 他 不明
ひと言:あまり人物を撮らないのですが、親子のほのぼのとした雰囲気がとっても良くて撮っていました。水面に映った方にピントを当てています。それにしても今時少子化なのに子沢山で、パパも楽しんでいるようでいいなあ。

講師コメント:家族でザリガニ釣り?を楽しむ様子が伝わってきます。お父さんは子供を抱っこし、もう一人の子供の面倒を見ながらの釣りですが・・・面倒見の良いお父さんと見受けられます。さて、技術的なことですが、背景がシャドーで水面も光の反射が少ないのにハイライト部分が飛んでいないのは、露出の調整が上手くできているからだと思います。画面手前に入れた植物も池の雰囲気を作るのに一役買っています。

タイトル:実りを待つ
撮影場所:大和 泉の森
撮影データ:ISO 1600, F11, SS 1/85, 焦点距離 200mm, 露出補正 -0.3
ひと言:9月初め小雨の朝、急に涼しくなり実も秋を感じたのか、熟し始めて来た。これから日一日と色付いて来るのだろう、楽しみである。

講師コメント:そうですね、そろそろ柿の実が色付く季節になりました。この柿は撮影者の自宅の庭に実ったものなのでしょうか。色付くまでに虫が入り落ちてしまうものもある中で、無事に育ってくれたのでしょう。いとおしくさえ思うものですね。そんな日常の小さな幸せを感じさせてくれる作品です。

タイトル:湘南に昇る
撮影場所:平塚市(湘南平)
撮影データ:ISO 200, F8.0, SS 1/20, 焦点距離 32mm, 露出補正 -0.7
ひと言:満月には2日ほど早かったのですが、日没の時間帯に海から昇る月を撮影したものです。日没の時間帯は東の空も少し赤くなります。虫の音を聞きながら移ろいゆく暮色の中に浮かぶ月を眺めるのは、気持ちが落ち着きます。私の好きな夕景色の一つです。

講師コメント:湘南台からの景観ですね。左手に江の島の浮かんでいるのが見えます。太陽光線で色付いた空に月が昇ってくると言うスケールの大きな背景を示している訳ですね。焼けの空に残るオレンジとシアンの配色が独特の雰囲気を醸し出してくれて、実にファンタスティックな光景にまとめ上げることができました。

タイトル:子育て
撮影場所:市内 栗原遊水池
撮影データ:ISO 1600, F5.6, SS 1/640, 焦点距離 400mm, 露出補正 -0.7, トリミング有
ひと言:目久尻川の栗原遊水池にカイツブリが営巣し、一羽の雛が孵り子育ての場面に出会いました。親が代わるがわる餌を与え、一生懸命の子育てに感動しました。被写界深度が浅くピントが甘くなり反省しています。そんな中、先日の台風14号の豪雨で増水し巣は流され、姿が見えず心配していましたが、21日の朝親子の姿を見つけました。元気に育てと祈っています。

講師コメント:写真を撮影するためにはつぶさに対象を観察することが必要となります。私が常に話してきました、「感動」「観察」「創造」三つの芽の観察の部分です。ここを理解することにより、どのようなメッセージを持った作品に仕上げるのかが決まってくるわけです。作者の「ひと言」で子育ての様子に感動した。との説明がありますが、まさしくこの観察力により、この作品が出来上がったものと思います。しっかりとしたプロセスで創造することができましたことに大変嬉しく感じ入っています。

タイトル:秋模様
撮影場所:富士宮市
撮影データ:ISO 1600, F5.0, SS 1/200, 焦点距離 33mm, 露出補正 -0.7
ひと言:午前3時前に家を出て静岡県富士宮に富士山とチカラシバの撮影。出てからいつも良い条件で撮影出来ることを祈りながらの運転です。私の写真は自然との戦いで、だから面白く奥が深いです。今日の富士山は朝焼けで条件的には最高です。チカラシバの上にガスが漂っていると、もっと良い写真が撮れたのではないかと思います。また、挑戦です。

講師コメント:富士朝焼けの景観ですが、珍しくひまわりでの投稿がありました。富士宮での撮影とのことですが、焼けの状況もオレンジ色が出て良い条件に遭遇できました。手前のチカラシバにもオレンジ光が当たり輝いて画面下半分を際立たせています。現場は刻々と光の様子が変化して色々な表情が撮れたことと思います。これからも足しげく通い素敵な風景を見せてください。

タイトル:活動拠点
撮影場所:相武台前駅
撮影データ:ISO 1600, F 16, SS1/170, 焦点距離63㎜, 露出補正0
ひと言:相武台前駅は、日常に困らない程度の店舗が並び、周辺の住民は便利な暮らしができていると思います。駅周辺のそんな雰囲気を、ホームから入れ込んでみました。この写真は、この街に住み、ここを最寄り駅とする女性が誰かと連絡をとりながら次なる行動に移るところかなと想像しています。

講師コメント:ISOを上げF値を大きくし、背景もしっかりと描写することで、登場人物の生活環境を示しています。これがこの作品の出発点となるわけです。「ひと言」で説明されている内容が見事再現されています。現場からこれだけの想像ができてここまで創造出来たのは素晴らしい制作能力だと実に感心しました。タイトルの「活動拠点」もまさしくピッタリです。

タイトル:夏の終りに
撮影場所:新田宿 ひまわり畑
撮影データ:ISO 400, F8.0, SS 1/350, 焦点距離 18mm, 露出補正 -0.5
ひと言:コロナ禍2年目、今年も座間のひまわり祭りは中止になりましたが、それを知らずに来場された人の為にか?小さな一区画だけ、遅咲きのひまわりが植えられていたが、9月に入り、咲き終わった所から刈り取られ、夏の終わりを感じました。来年こそはひまわり祭りが開催される事を期待します。

講師コメント:これまでにない多数のコロナ患者が発生した第5波でした。そんな中、咲き続けてきた座間のひまわりが刈り取られた景観が投稿されました。例年でありましたら多くの観光客を喜ばせてくれた。となるべきところですが・・・昨年、今年とひっそりと咲いたひまわりに、どんな言葉をかけてあげたらよいのでしょうか。作品は見る者に問を投げかけているようです。

タイトル:忍び寄る陰
撮影場所:小田急相模原 病院通り横道
撮影データ:ISO 200, F10, SS 1/500, 焦点距離 14mm, 露出補正 0, マイクロフォーサーズ
ひと言:「気付いたら、足元から陰が忍び寄っていた」と、そんな気持ちになったシーンであった。風雨で傷んだのだろうか店頭メニューの所々の傷みが目に留まり、「ここもコロナと闘っているのだね」と眺めていたら、音も無く足元から陰が迫ってきた。対コロナの幟と向かいのビルの影とのせめぎ合いが、まさに今の世情の様だと感じて撮った一枚である。

講師コメント:撮影者のコロナシリーズが続いています。今回はメニュー、旗、影と言うファクターで見せてくれました。多くの飲食店は、客には来てほしいが感染を防ぎきれるだろうか、営業時間もより遅くまでやりたいが感染者が出てしまったらどうしようか、と悩みに悩んでいるとの情報を耳にしたことがあります。そんな苦悩が見えてくる気がします。

#1:『稲刈は真剣勝負』は、日焼けをした農家の若者の真剣なまなざしと力強さがあり、農業の明日に希望がもてる作品だなと思います。でも先生は、もっと動のある瞬間をつかむことができれば、さらに迫力が出るという講評をされていました。そのような瞬間を撮るためには、作業をじっと見つめて作業のポイントをつかみ、その瞬間を待って撮るのがいいのだろうと思いました。また、スローシャッターにして瞬間の動を出すのもいいかもしれませんね。

#2:自粛が続いたからでしょうか。今回は、風景写真が心地よく感じられました。『閑古鳥なく21真夏』『秋模様』は、季節の違う富士の美しさを楽しめ、『閑古鳥なく21真夏』『湘南に昇る』は、時間帯の違う海と空の美しさを感じることができました。そろそろ、どこかへ出かけてみたくなりました。

#3:一枚の写真から物語が始まったらいいなといつも思っていますが、なかなか難しく独りよがりになってしまう。今回、活動拠点、夏の終わりに、忍び寄る陰、この3枚にショックを覚えています。見る側にいろんな思いを感じさせてくれる写真でした。活動拠点の女の人が、静止して携帯をかけるのではなくしっかりと前に出した足で、頑張っているなと感じます。夏の終わりには刈り取られたひまわりから、農家の人が頑張って植えてくれてまた来年もと、期待を感じました。忍び寄る陰も、負けないでそのうち陰も引いてくるからいまは我慢の時と、それぞれの写真から、勇気をもらいました。

#4:タイトル『妖艶』は、露出補正をマイナスに振ったのが功を奏したのかもしれませんが、不気味な妖艶さを感じました。「彼岸の花」の名から思うに、必ずしも明るく爽やかに撮る必要は無く、何となく異世界を感じるような表現も有りなのだろうなと思いました。

#5:『子育て』の講評の中にあった、撮影するときに必要な「感動」「観察」「創造」という三つの芽を久しぶりに思い出しました。目に飛び込んできた美しいもの、珍しいものは、ついカシャッと撮りがちになります。そのとき十分感動はしているのですが、次の「観察」をたいていの場合していません。『子育て』の作者さんは親が代わる代わる餌を与えている様子を観察し、撮影後も親子の姿を探さし、再会されたとのこと。あらためて「観察」なくして「創造」はできないことを肝に銘じました。

#6:『稲刈は真剣勝負』について、先生のコメントに「『動』のある瞬間を掴む」とありますが、この作品を撮ったほんの数秒前には、農夫の身体は左足に重心がかかり、体軸が左斜め、すなわち写真でいえば稲束を持つ左手側に傾いていたのではないでしょうか? 鎌で刈り取るには腰をかがめ、そこから立ち上がるのですから、そのシーンに『動』があったのではないかと思いました。そう仮定してみると、体軸が直立しているこの写真は、同じ力感でも、確かに静的力感を感じる写真ですね。動的力感を得るにはと、勝手に想像して、勝手に仮定して、一人で納得しました!

#7:to 先生, #1 & #6, 「稲刈りは真剣勝負」の撮影者です。私の写真を丁寧に見て頂き、嬉しいです。先生と皆さんのご指導、ありがとうございます。そうですね、写真で人の農作業の動感を出すのは、本当に難しいですね。これから頑張って、色々試して撮って見ますので、引き続きよろしくお願い致します。

#8:『忍び寄る陰』の作者です。電話での話ついでですが、これまでに何人かの方から「見ていて気持ち悪い」とか、「不安感を感じる」などの評価をいただきました。少なくともタイトルは正解だったのかなと思いました。

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