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ひまわりフォト 11月の例会(ネット例会)

公開日:2020年12月10日 最終更新日:2022年07月14日

タイトル ひまわりフォト 11月の例会(ネット例会)

詳細

タイトル:カワラノギク
撮影場所:寒川町
撮影データ:ISO 200, F8, SS 1/1000, 焦点距離, 露出補正 -0.7
ひと言:都市化が進み、絶滅が危惧される野菊が、子供達を含む有志により守られ、相模川の河原に清楚な姿で咲きました。都市化の象徴である高速道路を後景にし、主題を真ん中の日の丸構図にしてみましたが、どうでしょうか?

講師コメント:6月の例会作品でチューリップ畑の景観を広角レンズで上手にまとめた作品を思い出しました。今回も広角レンズを生かした作画ができています。アイレベルを下げ、被写体にグッと迫る、背後を遠ざけ距離感を出す。相模川を抱える都市では河川敷に育つカワラノギクを大切に見守っているようです。
 次に日の丸と言う質問にお答えする訳ですが、この場合は花の株が右後ろに流れて奥行きもありますので、日の丸と受け止めなくてよいと判断できます。実際に日の丸構図の作品が有ったと仮定しましょう、構図に必然性があり、生きたものであれば日の丸と表現する必要はないと考えます。作品に表現力が見られない場合に日の丸の表現をもって寸評手段に資するところがあると思っていただいて結構です。

イトル:竜宮へ
撮影場所:片瀬江ノ島駅構内
データ:ISO 800, F8, SS 1/45, 焦点距離 28mm, 露出補正 0
ひと言: 駅の構内にクラゲの水槽があった。その中をのぞくと人が写り込んで、まるでその人々がこれから電車に乗って竜宮城に行くような錯覚を覚えました。

講師コメント:現代版の竜宮城ですね。じっと水槽を見つめる人物(子供でしょうか)が何を考えているかを想像させてくれます。そんな夢心地の中で、水槽への現実的背景の映り込みに想いを壊されてしまいそうに感じました。左右にシフトしてみて反射を減らすとか写り込みを雰囲気に合ったものにするなど、創り込みをしてみることができなかったのでしょうか。可能であったらもっと見る人の夢を大きく膨らませてくれたことでしょう。

タイトル:朝陽色に染まるとき
撮影場所:南伊豆 弓ヶ浜
撮影データ:ISO 200, F6.3, SS 1/500, 焦点距離 125mm, 露出補正 -0.3
ひと言:自粛、外出を控え、感染予防で我慢しているにも拘わらず、未だ感染者は増え、不安な日々を過ごす日々。久しぶりに気晴らしに南伊豆に旅する。季節の移り変わり! 冷気が顔を撫でる早暁、日ノ出を待つひと時です。夜明け前、小さな美しい島「利島」が浮かぶ東の空が一段と明るくなり、朝陽色に染まり、海面は瑠璃色の濃淡グラデーション。まるで絵画のような感動的な一瞬に出会いました。自然に感謝です。

講師コメント:良い朝景が撮れました。オレンジに染まった空と海の深い青のコントラストが素晴らしい。希薄になりがちな前景は波を取り込み変化をつけることで満たしています。早朝より現場にスタンバイして日の出を待つ心意気が、この作品を撮らせたのでしょう。とかく旅行というものは、夜更かしをして朝寝坊をしがちですが、撮影者の姿勢は立派なものです。皆さん、参考にしてください。

タイトル:夏の名残り
撮影場所:自宅
撮影データ:ISO 400, F3.2, SS 1/160, 焦点距離 60mm, 露出補正 1.7
ひと言:今年は雨が多かったせいか柿のみのりが良くなかった。それでも大きくなったのでカメラに収めようと脚立に登りシャッターを切っていたら目に入ったのがセミの抜け殻。葉の裏に柿の実よりたくさんしがみついていた。 次々に羽化していったであろう夏の明け方の喧騒に思いを馳せた一枚です。

講師コメント:セミの抜け殻ですが、逆光ですので暗くなりがちですが、プラスの露出補正で明るく収めることができ、全体にさわやかなイメージを表すことができました。この判断は適切でしたね。
 さて、撮影条件は60ミリレンズで絞り3.2とのことでしたので、被写界深度が浅いのではと思い画像を拡大してみたところ、ピントがずれていることがわかりました。小さい画像で見ていると分かりにくいのですが・・・。特に接写の場合は主題にしっかりとピントを合わせることが必要となりますのでこの点を次回に生かしてほしいものです。①ピントの合わせ場所②被写界深度について現場で思い出してください。

タイトル:秋と樹氷
撮影場所:長野県 横手山渋峠スキー場界隈
撮影データISo 250, F10, SS 1/320, 焦点距離 31mm, 露出補正 0, センサーサイズ 1インチ
ひと言:Go toキャンペーン利用して「万座温泉」へ行くことが出来ました。車での、万座へのルートは、例年通り草津温泉経由した計画でありましたので、前日白根山が雪で通行止めになってるとは、努々(ゆめゆめ)思いもせずビックリ仰天! 急遽ルート検索、軽井沢ルートを選択し迂回することで無事予定時間内に入館することができました。カメラマンの立場では、体験のないルートを通ることで新しい景色との出会いが沢山出来たことがとても幸せなことだ思いました。不幸中の幸い………。

講師コメント:夜間に流れ来た湿った空気が樹木につき気温が下がり凍り付く、素晴らしい冬の景観、樹氷ですね。空気の流れに触れた山の頂がミルクホワイトに包まれたところが魅力です。ちょうどよい時間帯に恵まれました。撮影者のひと言蘭に記載のとおり、初めてのルートでの発見は偶然ではなく気付きと言う本人の感性であることを伝えておきたいと思います。

タイトル:灯篭祭り
撮影場所:江の島
撮影データ:ISO 400, F5, SS 1/5, 焦点距離 19mm, 露出補正 -2.3
ひと言:「灯篭流し」を思い浮かべて、幻想的に撮りたいと思っていましたが、どんなふうに撮れば良いのか迷い、そしてわからないままに帰りました。宜しくお願い致します。

講師コメント:江の島の灯籠祭りですね。手前に灯籠、中景に人物、遠景にヨットハーバーを取り込み露光も適切で環境も示してシチュエーションはとても良くでき上っています。しかし、この作品はもっとインパクトを高めることができると思われます。左右に配置した灯籠をもう少し中央に近づけるように撮影位置を変えてみるなどして主題をより強調し、構図を組み立ててみてはいかがでしょうか。

タイトル:瞬間
撮影場所:自宅
撮影データ:ISO 20000, F4, SS 1/1600, 焦点距離 100mm, 露出補正 0  
ひと言:水の動きをレンズで捉えるため、高速のシャッタースピードでトマトが水に落ちる瞬間を撮ってみました。数回トマトを水に落としたのですが、毎回水の動きが異なり、とても面白かったです。水の表情は本当に豊かです。

講師コメント:一瞬コマーシャルフォトかと思うほど素晴らしい出来上がりを見せていただきました。素材がトマトと言うところも身近な食べ物で受け入れやすい感じがします。背景を黒色(シャドー)処理したことは水滴が目立ち正解でしたね。撮影前のシチュエーションがしっかりしていることが分かります。一番の醍醐味である水の跳ね上がりも印象的で結構です。
 ところで、通常は大変良くできましたで終わるところですが、これまでの努力を認め更に良いものを創造していただくために一つだけアドバイスをいたします。この作品実はフォーカスが後ろにずれる(あとピン)なんです。このような場合はフォーカスをマニュアルに切り替えてグラスの前面あたりに予め合わせておくと良いでしょう。なお、光量が得られず高速シャッターが切れないときは、ストロボを使用します。シャッタースピードは遅くてもストロボの照射時間が短いので動きを止めることが可能となります。今後の作品を楽しみにしています。

タイトル:秋の色
撮影場所:谷戸山公園
撮影データ:ISO 400, F8, SS 1/125, 焦点距離 35㎜, 露出補正 0, ピクチャースタイル スタンダード/彩度+4
ひと言:10月下旬、16時頃のこの場所は日が陰って寂しい雰囲気でした。そこで、試しに彩度を最も上げて4で撮ってみました。するとコスモスの色が出て、明るい秋の景色になりました。彩度0の写真は「秋の暮」というイメージです。どちらがよいかは別として、調整する場合、カメラでやるのがいいのか、普通に撮って後で加工するのがいいのか疑問が残りました。色飽和する場合にはカメラで調整するのがいいでしょうが…。

講師コメント:コスモス、ススキ、刈り取り後の稲や木々のある自然公園の秋の様子がリアルに撮れました。ちょっと残念なのは、画面全体にモチーフが散在して構図が難しくなってしまったところですね。中でもこれと主題を決め、強調すると良かったのではないでしょうか。
 では次に質問にお答えしましょう。この場合ピクチャーコントロールはスタンダードを選択して彩度を上げると言う方法(ビビッド選択ではなく)をとっていますので、それはそのまま受け止めての話とします。画像の色調(色相と色味)はそれぞれの機器で特徴のあるものです。カメラでもパソコンでもそれは同じことです。したがって、一義的には撮影する機器であるカメラで選択することが自然であると考えられます。カメラでの選択と、後にパソコンでの調整は厳密にいえばまったく同じ色調にできるとは限らないからです。

タイトル:家路
撮影場所:小田急相模原駅前
撮影データ:ISO 800, F4.8, SS 1/15, 焦点距離 60mm, 露出補正 0
ひと言:先のネット例会の作品でデリバリーバイクの流し撮りにヒントを得て、逆転の発想をしてみました。乗客を固定、バスを流して撮影しました。基礎技術を応用したつもりです。
 夕方、仕事を終えてバス停でバスを待つ乗客。そこへ路線バスが入ってくる瞬間をスローシャッターで狙いました。帰宅して夕食の仕度でしょうか? それとも暖かい家族が待ってくれてるのでしょうか?

講師コメント:逆転の発想で走るバスを流したということですが、大変結構な考えだと思います。ひとつのことから色々と発想展開をする感覚は素晴らしいものです。
 さて、この場合は流し撮りしたバスは主題ではなく手前の人物を引き立てるための説明となります。撮影者のひと言欄の記載に、家路に着く時の思いが説明されていますが、設定としてはまさしくそのとおりです。従ってそんな思いを感じさせるためには、もう一歩の人物描写が求められるように感じますが、如何でしょうか。

タイトル:サマーガールはJK
撮影場所:神宮前 裏原宿界隈
撮影データ:ISO 800, F7.1, SS 1/1300, 焦点距離 41mm, 露出補正 0
ひと言:サングラスが目立つ女の子を発見。私も高校生の頃ジョン・レノンに憧れ丸形サングラスで格好つけたなぁと思い出し、声をかけたら案の定JK(女子高生)との答え。「可愛い顔して格好つけて」とリクエストし、笑顔とはにかみと緊張を湛える彼女らの青春讃歌となりますようにと願いを込め撮りました。(2018年夏)

講師コメント:今回も作品は人物ですね。前回申し上げましたが、人物を撮ることは大変なことなのです。きっと都度努力をされているのでしょう。さて、作品ですが、いかにも現代のJKらしさを捉えています。背景も場所柄ポップ(おしゃれ)な雰囲気で良いマッチングです。ちょっと照れている様子の表情もうかがえて好感のもてる人物作品に仕上がりました。

タイトル:晩秋の里山
撮影場所:埼玉県嵐山町
撮影データ:ISO 640, f13, SS 1/125, 焦点距離 122mm, 露出補正 0
ひと言:おいしそうに熟した柿の実を主題にして、紅葉とススキを背景に、晩秋の里山の雰囲気を写しました。

講師コメント:良く熟した美味しそうな柿が撮れました。柿の肌を表現するために十分な露光がされています。カメラは一定の条件の下で露出測定をしますが、その結果が必ず撮影者が求める露出と一致するとは限りませんので、増減の補正をして適正な光量を取り込んだり、ストロボ照射をして低照度部分を補ったりして、自分の出来上がりイメージに近づけていくことになります。この作品にはそんな努力が感じられます。良く仕上がっています。

#1:タイトル「竜宮へ」の作者です。先生、コメント有難うございました。なるほど、そうですね。シフトを変えて撮るとか、あっ、これってこの前も言われました。映り込みを、どのように入れるか?もう少しじっくり考えて撮らなければと思いました。
 タイトル「サマーガールはJK」はサングラスをしている高校生と背景がマッチしていて、とても良いなと思いました。以前韓国ドラマの「冬ソナ」を見ていたとき、監督のユン・ソクホは、背景の色をとても大事にして撮っていると言ってました。女子高校生と背景の組み合わせがとても良いですね。
 「晩秋の里山」の写真も、手前の柿と背景の色合いが素敵で、これも又好きな写真です。

#2:「秋の色」の撮影者です。ご講評をありがとうございました。構図は、確かに欲張りすぎました。また色調整は、カメラでの選択が自然というのは、現場でのイメージを大事にということではないかと思いました。これまでカメラの機能を活用してこなかったので、彩度を上げる方法のほかビビッドで撮る方法もあることに考えが至りませんでした。比較して撮ってみるのもいいし、これを機会に、どんな場合にどんな機能をどの程度使うとよいかも考えて撮ってみたいと思いました。

#3:『サマーガールはJK』の作者です。先生にはコメントをありがとうございました。人物写真が多く、マンネリ化しており申し訳ありません。
 4月のネット例会第1回の際、今年度は人の温もり、息遣い、営み、生活感など、何か人にこだわってみたいと考えました。コロナ禍はおそらくは長期化するであろうし、それは人と人との距離を遠ざけてしまい、関係を薄めてしまうだろうと思い、せめても写真の中だけでも人にこだわりたいと思った次第です。いずれも習作の域を出ませんが、コロナ禍にあっても人は生き、生活し、活動し、コロナに負けることは絶対にないとのメッセージを込めたいとの意を酌んでいただければ幸いです。

#4:私は『瞬間』の撮影者です。先生の丁寧なご指導にとても感謝しています。ありがとうございます。おっしゃる通り、確かにこの写真はフォーカスがずれていますね。もっといい写真が撮れるようにこれからも頑張ります。

#5:to the #4, 先生のコメントにコマーシャルフォトかと思うほどのできとありますが、この『瞬間』を見て私もトマトジュースのコマーシャルフォトに思えました。「水に落ちたトマトがこの後ジュースになるネ」と感じた次第です。
 なんでも、お部屋にお手製の撮影セットを組み立てての撮影だったとか。せっかくですから、このシリーズをまた見せてください。

#6:#4 to the #5 : ありがとうございます。そうですね、また 頑張ってみようと思います(*^ω^*)。

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