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ひまわりフォト 9月の例会(ネット例会)

公開日:2020年10月05日 最終更新日:2022年07月14日

タイトル ひまわりフォト 9月の例会(ネット例会)

詳細

タイトル:秋の始まり
撮影場所:藤沢市打戻 小出川
撮影データ:ISO 800, F11, SS 1/2000, 焦点距離 150mm, 露出補正 -0.7
ひと言:秋の始まりを告げるヒガンバナが綺麗に咲いていました。「暑さ寒さも彼岸まで」と言うように、この時期を境に暑さも和らぎ、過ごしやすい季節になります。赤の色飽和に注意して撮影したのですが。如何でしょうか。

講師コメント:望遠レンズを使用して上手に前後をぼかして彼岸花を収めました。絞り11ですが、被写体に接近しているため深すぎることはなく、レンズの深度を理解した設定となっています。背後に現れたタバコを口にした人物は、どんな関係性があるのか気にかかると同時に、ミステリーじみた仕上がりがこのスナップの(あえてスナップと表現)魅力と受け止めました。斬新な組み立てで興味を感じます。さて、質問の赤の飽和についてですが、ちょっと高い感じを受けます。(あくまでも私のモニターでは全体に赤かぶりを感じます。)既にご存じとは思いますが、撮影時の調整の選択肢として①ピクチャーコントロールの選択は勿論、②選択したピクチャーコントロールの展開ページで彩度若しくはコントラストを調整、③あるいは選択したホワイトバランスの展開ページで特定の色味だけを押さえることが出来ますので、ここら辺を調整してみてはいかがでしょうか。

タイトル:火の穂
撮影場所:自宅
撮影データ:ISO 125, F16, SS 13秒, 焦点距離 94mm, 露出補正 -0.7, NDフィルター使用, モノクローム
ひと言:新たな撮影方法で、撮影した作品です。光を使って、心象風景をカメラで表現して見ました。暇なもので、久しぶりに悪い癖が出てしまいました。ご講評よろしくお願いいたします。

講師コメント:また見せてくれましたね。色々と挑戦する積極性は素晴らしいことと常々思っています。まさしく火の穂と言う印象は感じられます。さて、この作品を見た人が何を感じてくれるのか、例えば恐怖なのか、成就の歓喜なのか、忍耐なのか、いま私は何を感じるのか真剣に向き合っていますが、どう受け止めたらよいのか苦慮しています。ましてカラー写真と異なりモノクローム写真ですので、色彩で印象を伝えることが出来ないため、表現がしっかりしていないとより難しいものになってしまいます。そこのところを理解して制作にあたってくださったら良いと思います。是非この作品をステップとしてさらに作り込んでみてください。

タイトル:はじける!<2020特別な夏>
撮影場所:厚木市 相模川
撮影データ:ISO 200, F10, SS 1/500, 焦点距離 110mm, 露出補正 -0.3
ひと言:2020年特別な夏です。大人も子供も外出を避け、ステイホーム! 「基本的生活様式として、まめに手洗い、手指消毒、せきエチケットの徹底、こまめに換気、ソーシャルディスタンスの確保、「3密」(密集、密接、密閉)の回避、そして外出の自粛。」 そんな日常に溜まったストレス解消の一瞬に出会い捉えることができました。はしゃぎ、はじける姉弟と鮎釣り人が密を避け、近場の相模川に憩うひと時です。願うは早期の終息。

講師コメント:本当にはじけていますね。この時期大人も大変ですが、受け止めるストレスは子供のほうが大きいのではないかと考えさせられてしまいます。せいぜいたまには思い切りはしゃいでほしいものです。表側を見せて裏側を感じさせる手法ですね。最後に竿の手元をどこまで入れるのかがちょっと気になりました。

タイトル:サルスベリ咲く
撮影場所:谷戸山公園東入口広場
撮影データ:ISO 100, F5.6, SS 1/400, 焦点距離56㎜, 露出補正 0
ひと言:やっと晴れた7月末、陽を受けたサルスベリの幹に夏の到来を感じました。その印象を撮ろうとしたとき、女の子たちが遊び回り始めました。絞りを開けていたので、絞り込んで女の子にもピントをと一瞬考えましたが、その余裕がなくそのまま撮りました。サルスベリが主題なので、これでよかったと思いますが、主題としては弱いでしょうか?

講師コメント:構図と言い、色彩の対比と言い大変良く、さわやかな感じに仕上がっています。背景の子供をぼかしたことは正解で、サルスベリに意識が集中します。絞り込みを考えたとのことですが、それは背景の子供にフォーカスを持ってくるのか、という意味に受け止めましたが、その前に合焦点について考えてみませんか。やはり作品を観た瞬間に手前の花にピンが欲しいと思いました。56ミリレンズで絞り5.6の条件ですね。そのままでも花にピントを合わせれば幹まで被写界深度に入るのではないかと思うのですが・・どうでしょうか。背景はよりボケることとなりますが、作品としての完成度は上がると思います。この作者は毎回良い投げかけをしてくれてありがとうございます。寸評にもついつい力が入ってしまいます。

タイトル:江ノ島展望灯台
撮影場所:江の島
撮影データ:ISO 400, F10, SS 1/210, 焦点距離 18mm, 露出補正 +0.3
ひと言:8月末まで、江ノ島縁起影絵灯籠をやっていました。暑い中出かけてみましたが、なかなかよく撮れなかったです。そんな写真の中で灯籠ではなくて残念ですが、灯台の写真を、出展させてもらいました。江ノ島頂上の見晴台から撮りました。もともと光を放つ灯台が夕日を浴びて輝いていました。夕日の左横には富士山の稜線が微かに見えます。宜しくお願いします。

講師コメント:夕日が沈む時間帯、良いタイミングで撮れました。露出がコントロールされているので、灯台や島がオーバーにならず、また空の青も色濃く出て、きっちりと締まった画面に仕上がりました。いつか機会がありましたら灯籠の写真を見せていただけるよう頑張ってください。

タイトル:秋雨に咲く
撮影場所:埼玉県横瀬町
撮影データ:ISO 1250, f14, SS 1/60, 焦点距離 29mm, 露出補正 -0.3
ひと言:棚田で有名な横瀬町寺坂の彼岸花です。稲刈りが始まった棚田に手前に彼岸花、奥には雨雲をかぶった武甲山を配し、雨でしっとりした里山の秋の雰囲気を表現しました。

講師コメント:良い景観が撮れました。遠景の武甲山が環境説明を果たしてくれています。雨にかすんでいるために目立ちすぎず、主題の彼岸花を引き立てています。中景の田んぼも刈り取りが終わったところが見受けられ、しっかりと季節感が伝わってきます。縦位置ならではの景観でした。

タイトル:世界で一番美しい貝と真珠
撮影場所:座間市新田宿
撮影データ:ISO 1250, F9, SS 1/4000, 焦点距離 24mm, 露出補正 0
ひと言:
酷暑の最中に 海の西岸に
あなたはやっと私たちの前に現れた
世界で一番美しい貝
あなたは千年万年を漂流した…

 この雲を見つけたときに浮かんだ詩です。空が海に、雲が真珠貝に、雲に隠れた太陽が真珠に見えました。珍しい巨大な貝の形の雲に出会えたのはとても幸運です。カメラでこの美しい瞬間を収めました。

講師コメント:あ~、とても珍しい雲ですね。本当に真珠貝に見えてきました。本人のコメントどおりこれはまさしくポエムです。逆光での雲の撮影は露出設定が難しいのですが、適正に撮れています。空の色を青く収めることが出来たことも良い仕上がりの一因でしょう。珍しい景観に遭遇することができるのも、自分のフィールドに足しげくかよった努力の結果ですね。

タイトル:夏の色気
撮影場所:相模原市南区 東林間駅前
撮影データ:ISO 100, F7.1, SS 1/5, 焦点距離 77mm, 露出補正 -1.3, ストロボ 強制発光(光量補正 -0.3)
ひと言:阿波踊りの女踊りに緩やかで優しい動を感じ、踊り手の汗を滲ませた項(うなじ)にほのかな色気を感じました。その情感を表わしたく、シャッター速1/5秒と、項の汗をなんとか撮り止めることができる程度の少し速めの後幕スローシンクロで撮りました。それゆえ、動の部分が小さくなってしまったように思います。

講師コメント:オートの露光で夜間の照明光のもと被写体をブラし、さらにストロボを発光し動きを止めた画像を撮り重ねたものですが、本人の感想はブレが思ったより少なくなってしまったようですね。それではどうしたらよりブレを出せるのでしょうか。作品を観て内容をまとめてみますと、①オート撮影した画像は露出を押さえ過ぎたように感じます。もう少し明るく撮るとブレがはっきりしたでしょう。②シャッタースピード1/5秒では体はさほど動いていませんので、もっとロングシャッターで切ると良かったでしょう。1/5秒のままでしたら露光中にカメラを動かすと有効な場合があります。③オート露光の画像がもっと明るくなりますので、ストロボ光の調整はこの程度か、若しくはあと0.3マイナスするくらいで良いと思われます。次回こんな条件で撮っていただければさらに動が出てくるのではないでしょうか。

タイトル:なやめる少女
撮影場所:山梨県 山中湖
撮影データ:ISO 200, F9.5, SS 1/30, 焦点距離 150mm, 露出補正 -1
ひと言:夏の夕暮れ、高校生と思われる少女が1人さびしそうに舟着場にやってきた。夏合宿に来たのだろう。元気がなさそうなので湖に飛び込みはしないかと気になり、30分程遠くから見守っていた。しばらくして、心配した仲間3人が迎えに来て説得されたのであろう、4人仲良く帰って行くのを確認し、私も安心して帰途に着いた。あの少女が元気を取り戻してくれればいいが!!

講師コメント:撮影者の優しい心が伺えるコメントを読ませていただきました。撮影はこんな場面に遭遇することがあるのですね。美しい風景写真も素敵ですが、地味ではありますが人の気持ちを察する重量感のある作品に出合いました。後から3人の友達が迎えに来たとのこと、良かったですね。ドラマを見せていただきました。

タイトル:興味津々
撮影場所:皆原自治会防災倉庫の前
撮影データ:ISO 800, F5.6, SS 1/3000, 焦点距離 22mm, 露出補正 0
ひと言:自治会の防災訓練の炊き出しの様子です。今は、密になるので全部中止に成ってますが、又、このように地域の人が集まって出来る日が来ることを願ってこの写真を出しました。ちなみに、このご飯期待してなかったのですが美味しかったです。

講師コメント:子供も大人も笑い顔がとても良いですね。楽しそうな防災訓練の様子が撮れました。炊き上がったばかりの湯気にインパクトがあり画面が引き締まって見えます。今はコロナ渦、作者の一言のとおり、こんな和やかな時が一日も早く来ることを見る人に感じさせてくれるメッセージ性をもっています。

#1:小さい頃から座間の空を見て育ったのに、こんなにも美しい空を見たことがなかった。まるで真珠貝のような雲。素晴らしい。

 私は今回避難訓練用の炊き出しの写真を出しました。あの時、近隣の人が集まって炊き出しをする様子を撮らせてもらったのですが、今、改めて見てみると何と幸せな一枚だったなと感じました。

 写真って、あの素晴らしい真珠貝のような雲の写真と一緒で一期一会なんですね。

#2:「火の穂」は、「心象風景を表現した」とのことですが、題名もそれを表す「胸の内」とでもすれば、見る人それぞれが感じる胸の内を聞けて面白かったのではと思いました。私は、胸の奥にくすぶる熱情のようなものを感じました。

#3:「サルスベリ咲く」へのご講評をありがとうございました。この写真を撮ったときは、地味な幹を目立たせるには、花にはあえてピントをもってこないほうがいいだろうと考えていたのですが、題名をつけたとき花にもピントが合っているほうがよかったかなと思いました。主題が幹だけではやはり弱く、花にサポートしてもらうほうがよかったようですね。

#4:新田宿の空に現れた真珠貝のような雲を撮り、詩作までした作者さんに拍手(パチパチ)。この詩を読んだら、沖縄の海の彼方にあるニライカナイという理想郷から訪れる来訪神の伝説を思い起こしました。真珠貝の形をした雲が、座間の彼方から来訪神のようにやってきたように思えてきたのです。毎回ハッとする新田宿を紹介してくださり、私は新田宿を撮りにくくなりました(笑)

#5:「秋の始まり」の作者さんが言う「彼岸花の色飽和に注意して撮影する」とは、どのようにするのだろうと思っていたのですが、先生の説明で方法がわかりました。ただ、私のカメラ(EOS Kiss)のピクチャースタイルにはスタンダード、ニュートラル、風景、忠実設定などがあり、それらの展開ページには、シャープネス、コントラスト、色の濃さ、色合いの4つがあります。これらのどれを選び、どうすればよいのかがわかりません。以上を先生にお尋ねしたいのですが、Web上でのお答えはしづらいかもしれませんね。

#6:to the #1 & #4, 《世界で一番美しい貝と真珠》の撮影者です。二人の先輩方に褒めて頂き、嬉しいです、とても励みになっております。写真って、本当に瞬間の芸術ですね。#1さんのおしゃった通り、正に一期一会です。この写真を撮ることが出来たのは本当に運が良かったです。またこのような写真が撮れるように頑張ります。#4さんも きっと新田宿でもっと素敵な風景に出会えると思います(*^_^*)。ありがとうございます。

#7:「なやめる少女」の写真にはドキッとさせられました。こういう場面に遭遇したとき、珍しい光景だと思って撮るだけなのか、撮るのをやめるか、どうしたの?と声をかけてみるのか悩んでしまいそうです。作者さんは、撮ってはみたものの気になって見守ってらっしゃったようですね。少女は作者さんの存在に気が付いてはいなかったでしょうが、見守られていた30分の時間が少女の心をときほぐしていったのかもしれません。見守るという視線には、そんな力があることを信じたくなるエピソードでした。

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