果樹を枯らす負の連鎖
果樹を枯らす負の連鎖
コスカシバ・キノコ腐朽菌・クビアカツヤカミキリは、果樹への被害を連鎖的に拡大させ、この三者が組み合わさることで、木は内部と外部から破壊され
ることで、樹勢が急激に落ち、果樹の品質低下と枯死に至る。桃のクビアカツヤカミキリ被害が多い原因は、この三者による連鎖が関連している。
クビアカは「桜並木と桃畑」がある場合、どちらに向かうか?。と言う問いに対して、「桃」と答える方が大多数であるが、「果樹」は上記三者の連鎖があるからであって、三者の連鎖を防げば、「桜」被害と変わり無く、被害を低減できることが分かった。
また、三者の連鎖を防ぐには、剪定後に切り口へ塗る、保護・殺菌薬剤「癒合剤」の塗布みでは不充分であり、コスカシバの被害部が広範囲になった場合、キノコ腐朽菌を防ぐことができないので連鎖を防ぐにはコスカシバの駆除が必要である。

写真1 コスカシバ (蛾の仲間) 写真2 コフキタケ(木材腐朽菌) 写真3 クビアカツヤカミキリ
- 被害のメカニズム連鎖と被害
第1段階:コスカシバ
- 幼虫が幹の樹皮下(形成層)を食害し、幹を広範囲に傷つけます(写真-4)。
- 傷口から樹液が流出し、腐朽菌が侵入し易くなります(写真-5)。
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写真ー4 写真-5
第2段階:キノコ腐朽菌の侵入
①コスカシバが作った傷口や、木が衰弱した部分からキノコ腐朽菌が侵入し、幹内部を分解して心材・辺材を腐らせます。(写真左上はコフキタケから放出された大量の胞子)
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第3段階:クビアカツヤカミキリの更なる被害
① 腐朽して柔らかくなった木や、衰弱した木はクビアカツヤカミキリにとって非常に産卵・食入しやすい環境である。
② 幼虫は幹の内部(心材・辺材)を食い荒らし、木材を空洞化にします。
③ 最終的に木又は枝は栄養や水分を運ぶ能力を失い、1〜3年で枯死します。
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心材・辺材とも腐朽菌でスポンジ状となっている。そこに侵入したクビアカが出すフラス(右写真)
- 特徴的な症状
① フラス(糞と木屑)の排出: クビアカツヤカミキリの幼虫が排出した、木屑のようなフラスが幹の根元や裂け目に大量に堆積します。
② 樹液とキノコ: コスカシバ由来の樹液流出に加え、腐朽菌によりキノコが生えます。
③ 樹皮の剥離: 内部が食い荒らされた結果、樹皮が簡単に剥がれるようになります。
コスカシバ+キノコ+クビアカツヤカミキリ=三者連鎖により被害が甚大となる。
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- コスカシバがクビアカツヤカミキリ被害を助長している
桃や梅は桜よりクビアカ被害が大きいといわれるがその原因は、コスカシバの被害により、木の肌が荒れ、キノコ腐朽菌に感染することで心材・辺材が腐朽し、クビアカツヤカミキリ産卵条件が整うことにより、クビアカツヤカミキ被害が増えるものと言える。
このように、三者の相互作用によるものであることからコスカシバの被害を減少させることにより、クビアカツヤカミキ被害も減少することになる。
4. コスカシバ・子実体・クビアカ駆除
一 コスカシバは「コスカシバ生態を利用した幹内幼虫駆除」を実施することにより、容易に駆除できる。
二 キノコ腐朽菌はコフキタケ、ベッコウタケ等の子実体を駆除し、胞子の飛散防止をはかる。
三 クビアカは「クビアカの生態を利用した幹内幼虫駆除」対策を行う。
※ コスカシバ・クビアカは夜行性であり、光に向かって集まる性質「正の走光性」がある。これを利用して、ブラックライトやソーラーランプを使って成虫をおびき寄せて粘着トラップ、クビアカ用ペットボトルトラップで駆除する方法がある。
※ 2026年は、上記三項目を実施することにより、三者の連鎖を断ち切り被害を撲滅する。
以上
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