無水アルコールを用いたくん蒸によるカシナガ駆除テスト
詳細
無水アルコールによるカシナガ駆除効果
くん蒸薬剤と言えば毒劇物が多く、一般での使用は禁じられている。
そこで殆ど水分を含まない無水エタノールを用いてカシナガを駆除できないかテストを行った。
無水エタノールの気化性は非常に高く、この気化ガスであれば、カシナガ穿入孔奥深く入り込みカシナガを駆除できるのではないかと言う期待をこめてテストを実施した。
ナラ菌を除菌するエタノール
カシナガが培養する菌ラファエレア菌と呼ばれ雌が運ぶこの菌が繁殖すると辺材部で通水機能が低下して樹木が枯死する。
エタノールは除菌効果も高く、ナラ菌を除菌することで、カシナガの食べ物が無くなり餓死してしまうのではないかも期待したテストでもある。
無水アルコールによる除菌効果は写真にあるようにナラ菌による縞模様が薄くなったことを確認できた。これが除菌効果によるものとすれば、今後ナラ枯が防げるのではと期待する。
スミパインと合わせたカシナガ駆除方法を確立できればより強力なナラ枯対策が可能になるのではないでしょうか。
くん蒸シートを剥がすとカシナガ成虫の死骸が落ちていた。
くん蒸した枯死木とカシナガの成虫。
丸太を割るとカシナガ穿入孔から幼虫の死骸が確認されたs
くん蒸後二つに割った丸太
無水エタノール散布準備
無水エタノール散布
無水エタノール散布完了
ラップしてくん蒸。5日後ラップと袋を外して確認した。
無水エタノールによる除菌効果か、ナラ菌の縞模様が薄くなっていた。
太い赤丸が根株部で、左の青丸は根株から2.5m付近の樹。
無水エタノールによる除菌効果でナラ菌が死滅したとすれば、カシナガ穿入木を無水エタノールでくん蒸すれば通水障害を防ぐことも可能となるのでは。
無水エタノール
スミパインと合わせたナラ枯対策が出来ればナラ枯予防策が大きく前進すると思われる。
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