カシナガ穿入生存木ナラ枯対策実施
詳細
カシナガ穿入生存木70%の枯れで対策
地元の要請でナラ枯対策を実施した。
本対策は樹被浸透液剤を噴霧後速やかにストレッチフィルムを樹に巻き付け、浸透剤の気化ガスを利用してカシナガの穿入孔約2㎜の奥深く浸透し孔の奥に潜むカシナガをくん蒸駆除することでナラ枯を防ぐものである。
一般的に各市町村はカシナガ穿入生存木対策として、ウッドキングによる幹注入法を採用している。
薬剤樹注入方法は注入器を一般販売はされていない。又、レンタルもないため、注入作業は業者にお願いすることになります。
本件は民営林保有者が安価に、又手軽に対策作業する方法として考案された対策法です。
薬剤注入法を含めて他の対策はカシナガを駆除した結果(成果)が確認できません。
しかし、本樹樹皮浸透剤気化ガスを利用したくん蒸方法は写真のように駆除したカシナガの幼虫及び成虫量の確認ができ、対策成果を目で見て確認できることです。
このように比較的容易に対策できることからこの方法を各地に広めて、ナラ枯を防いで行ければと期待している。
対策木カシナガのフラス状況
70%は枯れている穿入生存木
多くの枝が枯れている
ナラ枯が発生すれば近くの道路及び民家へ倒木の恐れがある。
根際を清掃
根の上部を出来るだけ出す
ビニールシートで養生
穿入立木くん蒸対策を行うのでガスが漏れないようにきめ細かい大切な作業である。
老木の為に根の凹凸が激しい
このような場所からガス漏れが起こりやすい。又、カシナガの巣は凹凸の谷に多くあるので大切な個所で念入りに作業を行わないと効果が薄れる。
カシナガブロックの噴霧
噴霧後素早くストレッチフィルムを巻きつける。
ストレッチフィルムを巻きつけて行く
根際シートを上げてストレッチフィルムに重ねる
ほぼ完成
対策完了
根際シートとストレッチフィルム重ね部をガムテープで隙間を無くす
五日後にストレッチフィルムを取り外しすと、逃げようとしたのか羽を広げたカシナガが死んでいる。
恐らく くん蒸ガスにより穿孔孔より飛び出したカシナガが、逃げようと羽を広げたがフィルムに阻まれて逃げ出すことができず死滅したものと思われる。
カシナガの大量死
穿入孔から出たカシナガの幼虫
は外気に触れると死んでしまう。
成虫と幼虫が山になって死んでいる。
穿入孔から出ようとする幼虫
カシナガの墓場
カシナガの墓場
カシナガの墓場
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