座間市民活動サポートセンター ざまっとNPO ZSVN活動報告防犯・防災令和5年度 防災功労者防災担当大臣表彰を受賞しました

令和5年度 防災功労者防災担当大臣表彰を受賞しました

公開日:2023年09月24日 最終更新日:2023年09月25日

ざま災害ボランティアネットワークは、永年に亘る、防災思想の普及の功績を評価され防災功労者防災担当大臣表彰を受賞しました。

令和5年9月22日 ホテル ルポール麹町 (アメジストの間)において会員を代表して濱田政宏が大臣より表彰状を受けました。また、随行者として加藤裕周会員が同行しました。

今回の受賞者は個人7名、団体10団体であり、関東地区では、神奈川県、栃木県の団体が授賞しました。

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松村大臣よりご挨拶がありました。

令和5年9月13日の内閣改造で国家公安委員長、国土強靭化担当、領土問題担当、内閣府特命担当大臣(防災担当)(海洋政策担当)を任ぜられた参議院議員の松村祥治史です。前任の谷大臣は、阪神淡路震災の被災者でありました。私も2016年熊本地震、2020年7月の熊本水害の被災地の出身であり、熊本地震に際しては全国から大学や機関の方々さらにはボランティアの方々よりご支援を頂きました。その後の、2020年の球磨川水害の時は「コロナ感染拡大時期」と重なり、皆様方のお力をお借りすることもできずに災害対策の在り方について苦い思いを持っていました。近年の激甚気象、続発する地震、水害さらには噴火などへの警戒を必要とする我が国があります。本日、ここに令和5年度防災功労者の方、7個人、10団体の方を表彰する機会を得たことは私としても喜ばしく思うとともに、皆様方の日頃からの活動に深い敬意と感謝を表すものです。引き続き、活動を続けられることを希望しますというご挨拶がありました。

引きつづいて各分野別代表に対して大臣より表彰状を授与されました。

受賞者を代表として、加藤孝明氏が、本日、表彰を頂いた方々は、過去の活動者としての功績ではなく、今後まだまだ伸びしろのある方々だと思います。私たちの活動について益々のご支援を頂けるようによろしくお願いいたしますという趣旨の謝辞を述べられ、全員で記念撮影をしました。

当団体は2006年9月に当時、座間市内で活動していた、防災活動者有志が、ある研修会で出会って自主防災活動も大事であるが、災害が起きた時には、市民で助け合う体制や災害救援ボランティアセンターの整備が必要ではないかとの思いから、活動者としてのレベルを上げることを目指して様々な研修会、講座、訓練などに参加しながら知識と技を蓄えてきました。

その後、座間市担当課並びに座間市社会福祉協議会との協議を重ねて2008年7月、組織としてスタートをしました。発足時の会員数は35名だったと記録に残っておりますが、その後、私どもの考え方に共感してくださる会員の方も増えてきました。(2021年8月にNPOとなりました)

会員の多くは、故元官房副長官 石原信雄氏が提唱した災害ボランティア養成機関である、災害ボランティア推進委員会が開催する「災害ボランティア養成講座」の修了者や、神奈川県のコミュニティーカレッジの修了者を中心に構成されています。活動の中心は、「知識」だけではなく災害の中で市民ボランティアができる「技を身に付ける」ことにも力を入れてきました。

その中で2011年3月11日14時46分 後に「東日本大震災」と呼ばれる災害に直面して、私たちにできることは何かということを考えて、これまでの被災地での支援活動の中で培ってきた「市民ができる支援」に重きを置いて、直ちに座間市自治会連合会と共に物資の支援をすることを決めて、座間市が相互防災協定を締結していた秋田県大仙市を受領先として、「タオル」「毛布」に限って市民へ呼びかけを行い、物資を集め被災地へお届けしました。

その後は、神奈川災害救援ボランティアネットワークの一員としてボランティアバスの運行事業を立ち上げて軌道に乗せました。活動者の方々が次々と被災地へ入るスキームが構築されたのちには、ざま災害ボランティアネットワークとして、主に仮設住宅の中のコミュニティーの再生支援活動に重きを置いて「笑顔と元気を届けるタイ焼き活動」を展開してきました。特に、福島県大熊町から避難をされた避難者への思いが強く約6年間にわたって支援させていただきました。

私たちは、被災地活動の中から得られた体験を、神奈川の地に移植し市民の防災に関する感度を高める活動や、学校防災教育などの場で伝える活動を行っています。

そして、「生き残らなければ何も始まらない」ということを座間市の危機管理のキーワードとして提言し、市民団体と行政が毎年、協働事業として目標を定めて「座間市いっせい防災行動訓練(Shake Outプラスワン訓練)に取り組み、この活動も、2024年1月を目指して12回目の活動に取り組んでいます。

これこそが「頑張らない防災」という考え方であり、新型コロナ感染という環境の変化の中で、「避難」という言葉の意味を再度見直し「避難所って安全な場所?」という提言を行いながら、「おうち避難」の普及活動にも取り組んでいます。

何よりも、大切なことは、日常の生活の中に防災行動を自然に溶け込ませることだと考えています。とかく、教条的に「防災、防災!」と声高に言うのではなく、災害の形態別に「タイムライン」を作りいつでもどこでも対応行動ができることを目指して今後とも続けてゆきたいと思っています。

いま、地域のつながり方が大きく変わっています。水平型のつながりで本当に助け合うことができるのか? もう一度、過去の良かった地域のつながり方を見習うことも必要だと考えています。

 最初の72時間は、「自助6割」ということを行政と共に、正直に伝え、それぞれの地域のネットワークで「隣助(向こう三軒両隣の助け合い)」の仕組みを作ることが大事だと考えています。

「災害時に、行政は我々に何をしてくれるのか?」を求めるのではなく、災害時に「我々は何を以て故郷に貢献できるのか?」を考えなければ今後の危機管理は成り立たないと考えます。市民の災害への活動の基本は、「できることを、できるときに、できるだけ」だと思います。

このたびの、表彰は私たちの「頑張らない防災」という考え方が誤っていなかったのではないかと思います。「頑張る防災」は疲れます。人は、疲れることは続けられません。

災害への備えと、行動の手順を家族、近隣で構築し共有すること、先ずは「いのち」を守り、生き延びる技を伝え続けてゆきたいと思います。

今まで、私たちの活動を支えてくださった、メンバーの方々、タイ焼き活動資金を提供くださった座間市民、訓練や講座などの支援をしてくださった神奈川県央地区の仲間、そして「SL災害ボランティアネットワークかながわ」のメンバー、私たちを今日まで導いて下さった多くの諸先輩、関係者の方々へお礼を申し上げます。ありがとうございました。

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